利用者さまの声

対談1

利用者さまの声1-1

利用者さまのご紹介
Aさん:20代、C4の頚髄損傷。受傷から約3年。リライフでの一人暮らしは約1年

川村:病院を退院してリライフのサービスを受けて1年が経過しました。どんな1年でしたでしょうか?

Aさん:退院当初は体力不足で外出時間が短かったのですが、徐々に外出を増やし動物園や水族館など1日の外出ができるようになりました。病院の生活リズムから完全に変わり、生活の自由度が増して充実した毎日を送れるようになっています。

川村:行ってみたいところに自分のタイミングで自由に行けるようになっていますね。

川村:一人暮らしの選択理由についてお聞かせください。
Aさんは愛知県が地元でもなく名古屋に縁もゆかりもありません。そのような状況でしたが、実家でご家族との生活は選択せずに名古屋での一人暮らしを選択しました。地元を離れてひとり暮らしを選択した理由は何でしょうか?

Aさん:2つ理由があります。 元々、一人でいる環境が好きで、高校卒業後すぐに家族から離れて一人暮らしをしていたことが大きいと思います。もう一つがリライフのスタッフが脊髄損傷に詳しいと聞いていたからです。入院していた病院で膀胱に尿が溜まりすぎて体調不良になったことがありましたので、脊髄損傷の専門性が高いスタッフが多いのは心強いですね。

川村:実際に一人暮らしをして、何か大変なことはありませんでしょうか?

Aさん:病院では食事の準備や何を食べるか考えることもなかったですが、今は普通の一人暮らしなので日々、何を食べるか決めていくことでしょうか。リライフは色々な面で自由なので自己管理が必要になりますね。

川村:買い物も皆さんにお願いしていますし、普通の一人暮らしですね。大学生の時の一人暮らしの食生活はどうだったのでしょうか?

Aさん:週5でパスタなど、ひどい食生活でした。今の方が調理してもらえることもあり健康的な食生活です。

川村:日々のスケジュールの面はどうですか?

Aさん:生活の主導権が自分にあるので、不自由と感じたことはありません。スタッフさんに手足になってもらっている感覚があります。

脊髄損傷のコミュニティ

川村:リライフを利用して良かったと感じることを教えてもらえませんでしょうか?

Aさん:まずは外出ですね。事前に予定を伝えたら自分の行きたいところにスタッフが同行して外出できるのはいいですね。病院で辛かった頭の痒みの問題がなくなったのも本当に良かったです。病院ではシャワーの回数が少なかったのですが、今は毎日、シャワーや入浴、洗髪などがあるのでいいですね。排便の管理がしっかりしていることもいいですね。病院では3か月に1回くらいは便失禁がありましたが、リライフにきてからは排便の方法を変えてもらったのもあって1回だけです。便の問題がないと安心して外出ができますね。

あと大きいのは仲間の存在ですね。これが一番かもしれません。同じケガした人がいると自分ひとりだけじゃないという感覚があります。C4の先輩がいると悩んだときにアドバイスをもらえています。

川村:昨日も当事者の仲間と、たこ焼きパーティーをして楽しそうでしたね。

川村:最後に生活場所で悩んでいる方に対して何かメッセージをもらえませんでしょうか?

Aさん:ひとりで考え込んでほしくないですね。自分が思っている以上に選択肢があるのではないかと思っています。私の場合ではケースワーカーさんから提示された選択肢だけでなく、リハビリの先生からお聞きしてリライフのことを知りました。色々な人から情報を得て自分の選択肢を増やしていってほしいですね。

対談2

利用者さまの声2-1

利用者さまのご紹介
Bさん:30代前半、C6レベル、受傷から5年以上、リライフでの一人暮らしは約3年

川村:頚髄損傷の受傷後からリライフのサービスを利用してのひとり暮らしの3年間を、振り返ってもらっていいでしょうか?

Bさん:まず、受傷後に脊髄の再生医療を受けてリハビリをしていた時期は、同じ頚髄損傷の状態の人がほとんどいなかったり、入院していた周りの患者さんが回復して、私が最も状態が悪かったこともあり現実を受け入れることが難しく精神的に辛い時期がありました。その後の脊髄損傷の専門施設での生活は、同じ障がいをもつ仲間に囲まれて気持ちの良い変化が出てきました。リライフでの生活は本当に自由な生活を送っていて、好きなことを好きなようにさせてもらって自分らしい生活をしています。

川村:私もBさんと話す前に最初に浮かんだキーワードは自由でした。それは、外出なども含めた日常生活が自由ということもありますが、価値観が受け入れられて自由ということと、家族と同居せず一人暮らしをしていて社会的な自由ということもあると感じています。

川村:一人暮らしを選択した理由についてお聞かせください。Bさんの場合、リハビリ施設の後は実家を建て替えるか、施設やグループホームの提案がケースワーカーからあり、後からリライフでの一人暮らしの選択肢が出てきて、最終的に一人暮らしを選びました。その理由を教えてもらっていいですか?

Bさん:一番、大きかったのは看護師が近くに住んでいるということです。もし何かあった場合にすぐに駆けつけてくれることが、私にとって選択の大きな理由でした。施設は24時間体制があり安心かもしれませんが、自由がありません。実家で生活の場合、毎日一緒にいることでストレスが溜まって上手くいかないと聞いていました。

川村:一人暮らしをして、ご家族の関係性はどうでしょうか?

Bさん:一人暮らしの場所と実家が約30分の距離なので、近くもなく遠くもなく程よい距離のため、良い関係性ですね。月に数回、家族が顔を出してくれてます。家族も自由に生活していますね。

川村:一人暮らしをして不安なこと、気になることはありませんでしょうか?

Bさん:スタートの時は何もかも分からないので不安はありました。実際に生活していくと案外、解決することばかりです。今は何も不安はありません。

川村:障がいのある方の一人暮らしは一般的ではないので、あまり知らない方からすると不安が先行しそうな気がしています。

Bさん:そうかもしれませんね。実際は私の希望の通りにスケジュールは調整してくれますし、リライフとお互いに協力関係ができますので特に不安を感じる必要はないと思います。

利用者さまの声2-2

川村:排便ケアについてお聞きします。一般的な訪問看護では脊髄損傷の経験がほとんどないため排便ケアが難しいのですが、リライフの排便ケアはどうでしょうか?

Bさん:看護師さんが頚髄損傷の経験が多いので安心して任せられますね。排便の量が少なくても便が漏れることはないし、量が多くても漏れることもありませんね。看護師の誰が来ても安心しています。

川村:便失禁の回数はリライフの3年で1回か2回ですね。以前の生活と比べて飲酒機会があり便失禁が多くなりそうなので、上手く排便ケアができていると言えそうですね。外出も便失禁のことを心配しなくていいというのも安心ですね。

川村:最後に生活場所に悩んでいる頚髄損傷の方に向けてメッセージをお願いいたします。

Bさん:自分に正直に、自由でいてほしいです。不安だから施設に行くということではなく、自分がこうしたいって思うことをすれば、周りが協力してくれるので上手くいくと思います。良い意味で前向きな気持ちをもってほしいですね。